陶芸家・熊本栄司の陶芸春秋

陶芸家・熊本栄司の日々の活動や思い、陶芸家としての喜怒哀楽を綴ります

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見えない枠(わく)

 
陶芸に限らず、美術全般を通して私がいつも感じる事・・・

それは、見えない枠のようなモノに無意識的に私達は支配されて
いるんじゃないか?って事。

たとえば陶芸で言うと・・・

「加藤唐九郎の作品はすごい!」
「八木一夫の作品はすごい!」
「バーナード・リーチの作品はすごい!」
「ルーシー・リーの作品はすごい!」

絵画で言うと・・・・

「ピカソの絵はすごい!」
「ルノアールの絵はすごい!」
「ゴッホの絵はすごい!」

・・・って事にしておかないと、なんだか自分は枠の外に放り出されたような
気分になってしまうような空気が日本全体にあるような気がしてならないので
あります。

ピカソの絵を見て、「なんじゃ?こりゃ?変な絵!」っと第一印象を持つ人が
ほとんどだと思うのに、だんだんと「やっぱりピカソだな~!」「さすがだな~」
っていう風になってくるのは「ピカソは偉大な画家」という世間の評価を
いつの間にか受け入れてしまっているからかも?

いやいや・・・受け入れるというよりはそういう無言圧力の枠の中に
押し込められているんじゃないか?って思う時がある。

「ピカソの絵なんてサイテーじゃん!」

な~んて言おうものなら・・・

「じゃ~お前は描けるのか?」とか「お前が言える立場か?!」

などと、言われ「芸術がわかってない」などと言われ、見えない枠の
中に・・この場合、「ピカソは偉大だ!」っという枠の中に押し込められて
いるようになって行く。

はっきり言って私は陶芸のジャンルの中で「民芸」というのが嫌い。

実はこの「民芸が嫌い」という言葉も、「歴史に名を残した民芸活動」という
のがあって、やっぱり評論家の皆様もきっちりと評価しているから
なんとなく口に出して「民芸が嫌い」なんて言えない。

ましてや陶芸家がそんな事を言えないような見えない枠が存在している
ような気がしてならない。(今日は言っちゃているけど・・・あははは)

別に浜田やリーチに個人的嫌悪感を持っているワケではないんだけど
なんとなく私にはジジくさい印象があって、長年陶芸をやっていれば
好きになってくるんじゃないか?って思っていたんだけど、やっぱりダメ。

生活の中の器や道具に美を見出す・・・って事をわざわざ宣言なんてしなくても
美しいと感じればそこいらに転がっている石ころでも切り株でも美しい。

使い込んだ茶碗が美しいと思えば勝手に美しいと思えば良い事なのに
いちいち、「民芸運動」なんて事になってしまうのがよくわかんないし
庶民を持ち上げるワリには浜田やリーチの作品は庶民が使うどころか
手が届かない値段になっているし・・・ワケわかんない。

話がちょっとずれたかも知れないけど、昨日見た展覧会でも名前があるから
納得?してしまっている自分がいたり・・・・いや・・・やっぱり納得して
なかったと思う。

あの作家は有名なんだから、実績があるんだから、雑誌で特集を組まれているから・・
すでに見えない枠が私を束縛しようとしていた。

帰り際にカミさんと「あの作品はよかった」「あの作品はひどかった」・・と
話をしてる時はまったく見えない枠からは出ていたのだけど、ネットとか
美術関係者と話をする時は、見えない枠が私を追い詰めてくる。

あ~あ・・・それってどうよ~~っ!


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Comment

No title

おーぬきしん さん

おお~・・・ご無沙汰で~す。
ブログの更新も再開したんですね。
まあ、しんさんも色々とあると思いますが
がんばりましょう~!

ま、美術の世界は最終的には好きか嫌いか
だけの問題にいきつくと思います。

ですから、それを口に出して言うのも良し。
言わなくても良し!

ただ好きでもないのに、好きと思い込んで
しまうのだけは・・・避けたいですよね!

2008.09.12 | 熊本[URL] | Edit

No title

私は「なんかコレ嫌~!あっでもこれは好きかも~。」程度なんであんまり悩みませんが、美術に関わらずそんなことはよくありますよね(涙)
私は黙秘権を主張しています。
本当のことは言わないけどうそも言ってないよ~ほほほ。という感じです。
それがいいんだか悪いんだか~。

2008.09.11 | おーぬきしん[URL] | Edit

No title

しんちゃん先輩

それがですね~・・・

怖いですよ~!
恐ろしいですよ~!
悲しくなりますよ~!
落ち込みますよ~!

ネットは両刃の剣。

削除しても削除しても追いかけてくる輩もいますしね。

でも大炎上した事はありませんし、その前に
先輩が言われるように消火にあたりますしね。

でも結構、本音をところどころにちりばめて
書いていますので、どうぞご心配なく。

最近は「あっ!そうですね!」って感じで
受け流す術も身に付けましたし・・・うんうん。

2008.09.09 | 熊本[URL] | Edit

No title

よのじさん

個展の場合、何が一番良くて何が悪いのかが
本人がわかんないのが、これまた大変ですよね。

個展でよくある事なんですが、一押しの作品が
売れ残り、自分ではどうかな?と思う作品が一番に売れていったりするものですから・・・・

私も他人様の事は言えるような立場では
決してありませんが・・・それでも色々と感じて
しまったのは事実ですから仕方ありません。

ま、それが個展というものですがね!あはは

2008.09.09 | 熊本[URL] | Edit

その枠を

取っ払って、思う存分しゃべってしまえば宜しいんじゃないですか。
ここで、攻撃されたら全部削除できるんでしょ。
ストレス溜めないでください。

2008.09.09 | しんちゃん[URL] | Edit

No title

前に先輩に言われた事で、よく解ってるお客さんは
その展覧会の中で一番悪い作品のレベルを観るから
気をつけろよと教わった事があります
自身の展覧会前に、それを考えると時折冷や汗&脂汗が・・

そんな目で見ると、巨匠や売れっ子の人でも
あれ?と言うのもありますね
でもホントにすごい人は一番悪い作品のレベルが高いです・・


2008.09.09 | よのじ[URL] | Edit

    
プロフィール

熊本栄司

Author:熊本栄司
陶芸家・熊本栄司

三重県四日市市在住。
陶芸ビエンナーレグランプリ。
朝日陶芸展 秀作賞・新人奨励賞。
日展など多数の公募展に入選。

岐阜県瑞穂市の市章をデザイン




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