陶芸家・熊本栄司の陶芸春秋

陶芸家・熊本栄司の日々の活動や思い、陶芸家としての喜怒哀楽を綴ります

RSS     Archives
 

スポンサーサイト

 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 

製作期間

 
よく・・・

「この作品の製作期間はどれくらいかかったのですか?」

と質問される事があるけど。

一般的に陶芸の場合、土で形を作って乾燥をさせて、素焼き、本焼きを経て
焼きあがるまである程度の時間がかかります。

うちの教室での体験教室の作品の場合は焼きあがりまでの時間を
1ヶ月ほどいただいています。

だからと言って、体験教室で作った作品が「製作期間 1ヶ月」という
事にはならないと思います。

あえて言うなら製作時間が2時間・・・ってとこでしょうか?

もちろん、私が作っている作品でかなり時間のかかるのもありますが
たとえば・・・・

一日目で大体の形を作り、
二日目で削ってより形を整え、
1週間後に乾燥してからサンドペーパーをかけて仕上げ、
その3日後に素焼きをし、
その1週間後に釉薬をかけ
その2日後に本焼きをし
その1週間後に絵付けをし
その3日後に絵付け窯で焼き・・・・・

などとなってくると、製作期間を言われてもまったく答えるのに
困ってしまう事がよくあります。

土に触っている時間とカンナや筆を握っている時間、
釉薬を掛けている時間の合計だけが製作期間というのもおかしな話だし・・・

かと言って、乾燥させている時間、窯で焼いている時間・・もっと言えば
構想している時間も入れるべきなのか?

いずれにしても、陶芸の場合は製作期間というのを算出するのは
かなり難しい作業と言えます。

製作期間と言えば、昨夜、美術関連のテレビを見ていたら
画家の「ジョルジュ・スーラ」の特集をやってました。

「グランド・ジェット島の日曜日の午後」というあまりに有名な絵を描いた
作家です。

sura.jpg


この「グランド・ジェット島の日曜日の午後」の製作期間は3年だそうです。

点描という技法で描かれた大きなこの作品を完成させるのに
それだけの製作期間がかかったのでしょうね。

まあ、それはそれで良しとしても作家である私はこの製作期間を聞いて
とても疑問が沸き起こってきたのでした。

製作に3年の月日がかかったのは十分に理解できるのですが、
彼はその3年間・・・・

「どうやって食っていたんだ?」

って事。

色々と調べてみると彼(スーラ)もまた、ゴッホと同じように生きている間には
あまり世間から高い評価を得られなかった作家です。

名前が「スーラ」というくらいだから・・・

「スー・スー・スーラーララッタ・スラスラスイスイス~イ」

・・・と人生を生きていたのでしょうか?
しかし、それでも食費はかかるでしょう?


家賃は?
電気代は?
新聞代は?
国民年金は?
国民健康保険料は?
市県民税は?
町費は?
消費税は?
たばこ税は?
酒税は?

・・・絵の制作期間や製作技法よりも、どうやって3年の間生き延びて
いたのか?

そちらの方の事を教えて欲しいぞ!まったくぅ~。


ブログランキングに参加してます。

人気blogランキングへ

banner2.gif


ちなみにネットでスーラの事を調べてみると・・・

スーラは30歳で結婚して、子供もいたのですが、このことを自分の親にも秘密にしていました。
結婚していることを親に伝えたのは、彼がなくなる2日前だったといいます。
スーラの画家仲間たちは結婚して子供がいることを知ったのは、
彼の死後で相当に驚きました。
スーラは、1891年31歳という若さでこの世をさりました。

・・・だとさっ!どんだけ~~~っ!


スポンサーサイト

Comment

No title

よのじさん

確かにいつの時代も、生きていくのは
それなりに大変だったと思います。

スーラの事をもう少し調べてみましたら
家が裕福でずっと親から仕送りしてもらって
いたらしいです。

そりゃ~3年もかけて描けるはずですわ!

まあ、認められたのはずっと後の事にしろ
認められたのはよかったですね~。
そうでなければ、ただのニートですよ。

彼は秘密主義を貫き、友人も親も自分が
結婚している事すら言わなかった。

そんなのあり?って感じです。

絵は一流かも知れませんが人間的には
どうも・・・・って感じです。

私の場合は重きを置いている
所がスーラとはぜんぜん違います。

対価を支払うとすれば、それは一般的な
いや、より人並みの生活をするために
芸術に暴走していない(できない)という事
なのかも知れません・・・

ある意味、情けない事なのかも知れませんが。

自分が暴走し、爆発し、砕け散り、粉々になるのは
良いにしろ、そのおかげで困る人がいる。
(カミさんや子供)

対価という事を、むしろ定義をすればそういう事なのかも
知れませんよね。

なんの為にもうけるか?
そういう事なんですが・・・
私もたまにワケわかんなくなります。

とほほほ

2008.06.16 | 熊本[URL] | Edit

No title

おーぬきしんさん

今の時代のようにテレビや携帯電話、インターネット、車・・・・

それが無いだけでも、相当に経済的にも楽に
なりますよね~。

現代に生きていくにはやはり携帯はいるでしょうし
情報化社会ですからネットもやはり必要でしょう。

スーラの時代はそんなのなかった。

もし、スーラが今の時代に生きていたら
絵を書いてなくて、ネット企業を立ち上げて
いるかも知れませんね。

う~ん・・・答えになってませんね!あははは

2008.06.16 | 熊本[URL] | Edit

No title

「生きていくのは、いつの時代なりに大変です」
そんな事をいってた歌舞伎役者(名前失念!)さんが居られます
今はそれなりに生きていく事が可能、僕みたいなモンでも何とか生きていける
ありがたい事です・・・だた昔と違って、様々な対価を支払わなければならぬ、はて何のために稼ぎを得てるのか・・変な時代です

傑作って、手間・ヒマ・金・命の何かを懸けなければ出来ないと思ってます
スーラはそれをやったのだと思います

2008.06.16 | よのじ[URL] | Edit

No title

ちょうど友達と、昔の芸術家の話をしてました。
友達の話によると昔は貧乏でも充分生活できたそうで、無人の家に勝手に住んでも、鶏一匹盗んでも特に大事にならない環境があったそうです。
現代は創る以外に考えないといけないことがいっぱいあるから巨匠が昔ほどでてこない、と友達が言ってました。なるほど~と思いましたが、鶏を盗む勇気がないので現代人でよかったな~と思います。

2008.06.16 | おーぬきしん[URL] | Edit

    
プロフィール

熊本栄司

Author:熊本栄司
陶芸家・熊本栄司

三重県四日市市在住。
陶芸ビエンナーレグランプリ。
朝日陶芸展 秀作賞・新人奨励賞。
日展など多数の公募展に入選。

岐阜県瑞穂市の市章をデザイン




カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30


ブログ内検索

最近のトラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。