陶芸家・熊本栄司の陶芸春秋

陶芸家・熊本栄司の日々の活動や思い、陶芸家としての喜怒哀楽を綴ります

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金・銀彩・・・再び

 
はるばるNYの豚足さんから金・銀彩についてのご質問が
ありましたのでたまには陶芸ブログらしく、
今日は金銀彩について書きます。

なにせ私は・・・

「知らない事以外、全部知ってます!」

・・ので知っている事は極力書きますね。

・・・っていうか、私にはこのブログを読んでくれている方が
どこまで知っていて、どこまで知らないのか?がわからないもので
「いまさら」・・・って事も書くと思いますが、別に皆様を
バカにしているワケではありませんので・・ヨロピク!

今日は長くなるぞ!

まずは上絵付けの金銀彩について。

私は上絵付けの金彩には浪速金液を使っています。
「LIQUID GOLD」(ブライト)という名前の液で
11%の金の含有量です。

gold1.jpg


写真のは25グラム入りの瓶です。
液体の色は黒。しかし塗って焼くと金色に発色します。

私の焼成温度は790度です。

銀色はエヌ・イー・ケムキャット株式会社の
パラジウム液です。金と同様、790度で焼成。

gold2.jpg


しかし、この会社・・・今はありませんので、私はかなり古い
液を使っているという事になります。
写真の瓶は100グラム瓶なのでまだあまっているのでね。

浪速金液株式会社の銀液でもきれいに?発色すると思います。

この上絵付け(低火度焼付け)に金・銀彩をする場合の注意を
少しだけ。

塗る器が光沢がある場合、例えばツルツルの透明釉とかだと
本当に鏡のように発色しますが、ちょっとがさがさな釉薬、
たとえば、マット釉とかイラボ釉なんかの場合だとマット金みたいに
焼きあがります。

金液はドロドロしていて塗ると水分をはじきますので、金の上に
色を乗せる事はできませんが、どうしてもという場合は一度金を
焼き付けて、それから赤絵とかの上絵をしてもう一度焼きます。

金液や銀液(パラジウム)は揮発性があり、すぐにドロドロに
なってきます。この時に薄め液を使いますが、私はあまり薄める
事はオススメできません。
(薄め液は市販されていますのでそれを購入してください)

どうしても、ドロドロしてくると書きづらいために、大量に
薄め液を入れてしまう傾向が人間にはありますが、薄まると
金の発色が悪くなりますので、オススメできません。

使う分量だけ少しずつ瓶から出して使いましょう。

もし薄め液が手に入らない場合はテルピン油を使いましょう。

ちなみに「テルミン」は不思議な楽器です。関係ないか?あはは。

gold3.jpg


これで筆もきれいに洗えます。
当然ながら金・銀液を使った後はしっかりと洗浄しないと
次にカチカチ山のタヌキさんになってしまうのでね。

この上絵付けの金銀彩は私の場合、主に食器等に使用します。
当然ながら金銀彩の器は電子レンジには使えません。
どうしてもと言うならレンジ用の金液も売っていますので
それを買いましょう。私は買った事がないのでそれ以上はわかりません。

あ、それとこの金液・銀液はかなり特殊なにおいがします。
長時間、嗅ぎ続けるとラリってきて、私のような脳に
なってしまいますので、たまにの換気が必要?です。

つぎは金粉・銀粉です。

私が使っているのは「純金代用消」「純銀代用消」です。

gold4.jpg


これ・・・無茶苦茶高い値段がします。
写真でお分かりの事と思いますが10グラムで11000円です。
1グラム1000円以上します。

私の教室ではこの粉をがんがん使っていますので、ある意味
リッチなのか無謀なのかわかりませんが、とにかく画材屋さんで
売っている金色の絵の具とは発色が断然違います。

「ダバダ~♪違いがかわる男の・・・」

・・・じゃなくてもわかります!

この金粉・銀粉をクリーヤ樹脂というので溶きます。
そしてただ塗るだけで、あなたも金・銀・パールプレゼントです!

gold5.jpg


しかし、なんで・・・

「クリヤーではなくクリーヤなんだろう?」

絶対にネーミングミスだぜぃ!!?

そしてこのクリーヤ樹脂もすぐにドロドロと固くなってきます。
この場合は「ベンゼン」という液を使います。

gold6.jpg


なんで「ベンゼン」を使うのか???

「ベンゼン(全然)わかりませんっ!」

どひゃ~・・・とりあえず・・・
ベンゼンを使うの!っと言ったら使うの!ふんとにも~っ!

ベンゼンを使うとこのクリーヤ樹脂がさらさら状態に戻りますので
すごく書きやすくなりますが、この場合も入れすぎには注意です。
もちろん、ベンゼンで筆も洗います。

金粉・銀粉は焼成はしません。

ですから、焼成しない作品、もしくは焼成できない作品にこの
粉を使っています。

たとえば・・・炭化焼成の作品はもう一度790度で焼くと
炭化の黒い部分の炭素が再び燃えてしまい、色が抜けてしまいます。

よって炭化の作品に金液を塗ってもう一度焼くというのは
基本的には無理なんです。

一応、私の実験では金液が発色し始めるのが400度くらいから。
炭化の黒色がなくなり始めるのも400度くらいからです。

それと炭化の作品は焼き〆ですので、金液を塗っても吸われたり
しみ込んでいって、うまく発色しません。

ですから、私はこの場合、上絵の金ではなく、焼かなくても良い
金粉・銀粉を使うわけです。

ちなみにお金がない人のための銀粉というのもあります。

gold7.jpg


アルミニュウム・パウダーです。

しかし・・・これ・・・発色悪すぎです。

「銀というよりねずみ男色です。」

おすすめできません。

ちなみのこの金粉・銀粉はそうは簡単にははがれませんが
食器にはむかないと思いますので、食器には使っていません。

花瓶とか壁掛け、時計とか・・ま、そういう口につけない作品に
よく使います。

・・とまあ、長々と書いてきましたがいかがでしたでしょうか?

金・銀については他には金箔やら文化金やら、私の知らない金を
使ってみえる作家もおられます。

今日は知っている事は全て吐きましたぜ!刑事さん!

でも、今日の事でわからない事があればどんどん、コメントに
書き込んでくださいね!

「知らない事以外、全部知っていますので!!」

今日はがんばって書いたので、さすがに押してくださいよ~!
お代官さま~~!!

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Comment

Reinamour さん

おいお~い!!ちゃんと説明してなかったっけ???

毎回、あの金粉を使っている生徒さんが、実は
何も知らずに使っているのかも知れませんね。

責任感じちゃうな~!!!

ま、ギャグでごまかそう!

2007.03.22 | 熊本[URL] | Edit

豚足さん

あははは・・・どうも名古屋打ちありがとうございます!
しかし・・名古屋打ち・・とは久々に聞いた言葉です。
もう死後の世界の言葉ですね~。

たしかインベーダーゲームのアレですよね!

しかし、同じIPアドレスからはいくら名古屋打ちしても
一日1回しかカウントされませんので、1回で十分です!
あははは

教室で生徒さんが使う場合、基本的に1回1000円いただいています。
結構、1グラムってたくさん描けるんですよ。

だから、生徒さんも毎回1グラムも使わないんだけど
クリーヤ樹脂とかベンゼンとかの液も使うし・・・

ま・・・そういう事で1回1000円いただいてます。
あまりに多くの量を塗る場合は、その時に応じて2000円とかいただいてます。

それと豚足さんでも買える安い金?ですが・・・
私より確実にお金持ちの豚足さんに言うのもなんですが、
やっぱり金は金ですね~?あれ??

やっぱり金は高価ですよ。安い文化金とかでも代用はできますが、とにかく光り方が違いすぎます。

少ししか違わないんだったら、私も画材屋さんの安い金粉を
使うのですが、やはり値段だけの事はあります。

この純金代用消を一回使ってしまうと他のは中々使う気には
なれません。

私も貧乏ですが、金の光かたが鈍くて作品が売れなくなると
もっと貧乏になりますので、ここは涙を飲んで買ってます。

イギリスのことわざに・・・

「うちは安物を買えるほどお金持ちじゃない」

というのがあります。
良いものは良いという事ですね?あれ??

それから・・・金を塗って・・・銀を塗って・・
という順番ですが、あれは単にいちいち金と銀を交互に
塗ると面倒くさいからだけです。

また、わかんない事があったら書き込んでくださいね。

2007.03.22 | 熊本[URL] | Edit

SATOチチさん

上絵付けで絵画のように書く技法もあります。
上絵の具を・・確か・・・スピンドルとか言う油で
溶いて普通に絵画みたいに器に描いていって後は焼き付ける
だけなんだけど。

よく外国の陶器にありますよね!あんな感じです。
昔、星が丘三越で個展を開いた時にその技法を実演してました。

色々と聞いて自分でも少しやってはみたんですが
私の路線とちょっと違うのですぐにやめてしまいました。

絵を描かれるSATOチチさんなら、イケルかも???

2007.03.22 | 熊本[URL] | Edit

非常に勉強になりました。
合間に入るギャグに不覚にも何度も笑ってしまいました~。

2007.03.22 | Reinamour[URL] | Edit

朝からごきげん!

あっ!!!
うっわぁーっ!!!!!!
嬉し一♪
熊本さん♪熊本さん♪さすが熊本さん♪
こんな素晴らしい行動をしてくださるとは
感激のあまり
「ブログランキング」名古屋打ちしちゃいましたよ。
高速連続クリックですよ。
ほんとにどうもありがとうございます。
金銀パールは、なにしろごくごくたまーに
体に付けるだけで、、、
ここ何年は、体にも全く着けてないわ。
↑の説明は、とてもわかり易く
しかし1グラム1000円以上は
わたしには、とても高くて高くて
「お金がない人のための銀粉」これだっ!と思ったら
ねずみ男なわけで、、、ねずみ男じゃ困っちゃうので
焼かなくて言い、きれいな発色のはがれない
わたしにも使える価格の金銀,それは存在するのでしょうか
教室で「10グラムで11000円」を生徒のみなさんも
ガンガン使っているのですか?
それ、熊本さんのおごりですか?
「ダバダ~♪違いがかわる男の・・・」って
かっこよすぎじゃないですか。
私もそこの教室行きます。って、もっと近所だったらなぁ。
ん~~~↑の説明を、あと10回くらいじっくり読んで
じっくり考えてまたきっと何か聞きに来ると思います。
あ~朝からとっても嬉しかった!
名古屋打ち,名古屋打ち、、、ぽちぽちぽちぽちポチポチ、、、

2007.03.21 | 豚足[URL] | Edit

知りたい事、一杯書いて下さり、後は実地でご指導賜りたく。

テレピンで溶けるとなれば、
細い線を描くのに樹脂(マスチックやダンマル)を混ぜるのは可能な気がしますが、絵画のようなわけには行きそうにもなさそうです。
器面に付きがよくなる下処理はされるのでしょうか。

試行錯誤で適したところをつかむしかありませんが、
金・銀・・・高くつきそうですね。
また、手ほどきのほど、宜しくお願い致します。

2007.03.21 | SATOチチ[URL] | Edit

    
プロフィール

熊本栄司

Author:熊本栄司
陶芸家・熊本栄司

三重県四日市市在住。
陶芸ビエンナーレグランプリ。
朝日陶芸展 秀作賞・新人奨励賞。
日展など多数の公募展に入選。

岐阜県瑞穂市の市章をデザイン




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