陶芸家・熊本栄司の陶芸春秋

陶芸家・熊本栄司の日々の活動や思い、陶芸家としての喜怒哀楽を綴ります

RSS     Archives
 

スポンサーサイト

 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 

問屋

 
問屋・・・と書いて「とんや」と呼びます。

問屋さんは別名「卸業者」とも言います。

私は大学を出てから陶芸の道に入りましたが、始めの10年ほどは
問屋さんを相手に仕事をしていました。

四日市は万古焼で有名?な街なんでヤキモノの流通には
問屋さんの力は絶大でした。

メーカーは問屋さんから注文をいただき、それに応えて作るという
図式がなりたっていました。

つまりは・・・問屋さんに逆らうと注文がなくなり、非常につらい
立場になります。

そうなると価格に関しても納期にしても問屋さんの力は絶大で
あまり逆らう事はできませんでした。

力関係で言うと問屋さんとメーカーさんでは絶対に問屋さんの
方が力が上でした。

しかしそれも仕方ない所もありました。

なぜなら当時の問屋さんは在庫も仕事の一部としてくれて
いたからです。

カタログにある製品が載ると注文に備えて在庫分を買ってくれて
いたのです。

つまりは多少のリスクを背負ってくれていました。

土鍋なんかの製品は季節商品です。夏にはほとんど売れません。

しかしながら夏にも商品を引き取って在庫をしてくれていたのです。
それ故にメーカーは生き残れました。

もちろん今でもそうやっていてくれる問屋さんもありますが
昨今の傾向は在庫は持たないというスタンスです。

こうなってくるとメーカーは本当に苦しくなります。
在庫は自分で持って・・・売れれば良いのですが残れば
在庫分は赤字となってきます。

最近は問屋さんの展示会などに持っていく製品や作品も
委託という形をとるようになりました。

いわゆる・・・「貸してくれ」って感じです。

売れなかったら返品という事です。

メーカーはかなりキツイです。

それにもまして、価格の問題があります。

メーカーの問屋さんへの納め値があって、それに問屋さんが
小売業者に売るために利益を乗せて売ります。

小売業者もまたそれに利益を乗せて売るために、店頭に並ぶ時には
メーカーから出た時の価格の何倍にもなっています。

詳しい割合やパーセンテージは、ここでは書く事を控えますが
とにかく低く価格を設定しないと上代がとんでもなく高くなって
しまうのです。

機械生産の場合なら薄利多売の論理が通用しますが、陶芸品で
作家がひとつひとつ手で作っている場合・・・この流通システムは
破綻をきたします。

いや・・・作家が低い賃金で働けば問題は解決しますが・・・

ですから私の作品はもう・・・問屋さんを通しての流通経路には
乗れません。

ですから今は基本的には問屋さんとの取引はありません。

インターネットが発達し商品がメーカーから卸業者を通さずに
動いていく世の中になってきました。

今、あれだけ力のあった問屋さんが元気がないです。

焼き物業界を発展させるためには、メーカーと問屋さんとの
お互いの力が強くなければいけないと思うのですが・・・

メーカーも問屋あってのメーカー。
問屋さんもメーカーあっての問屋。

今、私はほとんど問屋さんとの接点はありませんが
勢いがなくなってきた四日市の万古業界に一抹の寂しさを
覚える今日この頃なのでありました。

↓↓↓↓

人気blogランキングへ

banner2.gif




スポンサーサイト

Comment


    
プロフィール

熊本栄司

Author:熊本栄司
陶芸家・熊本栄司

三重県四日市市在住。
陶芸ビエンナーレグランプリ。
朝日陶芸展 秀作賞・新人奨励賞。
日展など多数の公募展に入選。

岐阜県瑞穂市の市章をデザイン




カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


ブログ内検索

最近のトラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。