陶芸家・熊本栄司の陶芸春秋

陶芸家・熊本栄司の日々の活動や思い、陶芸家としての喜怒哀楽を綴ります

RSS     Archives
 

スポンサーサイト

 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 

自分史(闘病編)

 
大学4年生になって、当然「就職」という問題が出てくるけど
父から私が長男であり家業を継ぐ運命にあるのだと諭され、
就職活動はせず、大学卒業後は実家に帰ってきました。

まあ、親に帰って来いと言われているし、就職活動も面倒くさいや!
・・・・という事ですんなり帰ってきてしまったわけです。

本当に本当にいい加減な私の人生。

うちの家業は本来は「土鍋製造業」。
数人の職人さんをかかえ朝から晩まで土鍋の生産をする製陶業でした。

それが私が大学3年生の頃に鍋不況で父は工場を廃業する事としました。
つまり景気が悪く倒産する前に自主廃業という形をとったのでありました。

土鍋廃業後、父は一人で陶器の手作り花器の仕事を始めました。

一人では大変だという事で私に帰ってきて手伝って欲しいという事
なのでありました。

しかし、私が大学で勉強したのは英語。

元家業が土鍋製造業だったにも関わらず、私は陶芸や陶器の事は
まったく何も知りません。

土も1種類だと思っていたし、焼き方に酸化や還元があるなんて
全然知らなかった。

土が収縮する事も、釉薬の事も、窯の事も、焼成温度の事もまったく何も知らない。

とりあえず父の下で焼物の「いろは」を勉強していったワケ。

当時は問屋からの注文に応じて、カタログ作品をただ黙々と
注文数だけ作る。

板作り(たたら作り)でほとんどの作品を作った。
釉薬はコンプレッサー掛け。

たまに傘立てなんかも作っていた。

eiji21.jpg


朝8時から夕方5時まで、父と二人で黙々と仕事をする。

今まで高校・大学と寮生活をしてきた私にとってみれば
毎日がさみしいの連続。

7年間も四日市を留守にしていたので、完全に四日市では浦島太郎状態で
友人も小中学校時の知り合いだけで・・・っと言ってもみんな仕事で忙しく
実際は誰も友人も知り合いもいない状態。

孤独感。

そうこうしている間に体に変調をきたすようになってしまった。

だるい。

とにかくだるい。咳もでる。微熱が続く。力が入らない。
体重がどんどん減っていく。

思いっきり咳き込むと血が出る。
まるでドラマみたいだ!

はじめは風邪かな?と思っていたんだけど、あまりにしんどいので
医者に行ったところ・・・検査の結果は「肺結核」

結核と診断された当日から緊急入院。

入院と言っても結核の場合は法定伝染病なので、はっきり言って
「隔離措置」を取られたわけです。

入院したけど、結核の場合は手術をするワケではない。
毎日、ただひたすら寝るだけ。

肺結核というと一昔前までは不治の病で多くの歴史上の人物は
肺結核で死んでいる。

世が世なら、私は23歳で死んでいる。沖田総司とまったく同じじゃ。

しかし、私が病んだ時には特効薬「ストレプトマイシン」があり
もはや結核は不治の病ではなくなっていた。

めちゃラッキー~。

・・・とは言っても毎日お尻にストレプトマイシンを打ち、ヒドラジドという薬を飲み、
だんだんと回復してきた。

入院生活も3ヶ月を超えると入院も慣れたもので、毎日の検温も適当に
看護婦さんに答えるようになる。

「熊本さ~ん、今日の体温は~?」

「36度5分!」

「ちゃんと計りましたか~?熊本さんの体温グラフ一直線なんだけど・・・」

体温をグラフにしているなんて夢にも思わなかった。

グラフを見せてもらったけど、ある日を境に私の体温は毎日見事に
36度5分の直線状態。あははは、これはやばいね~。

結局、入院日数は5ヶ月にも及んだ。

体重も増え、それなり?に元気になりめでたく退院する事ができました。

健康は大事だと言う事を身にしみて実感したけど・・・

人間は弱いもので喉もと過ぎれば暑さ忘れる。
今ではタバコも吸うし酒も飲む。最悪やな~。

そして、大学を卒業して、退院するまでの間の写真はほとんど無い。

そりゃ~そうでしょう。写真を撮る理由がない。
ベッドの上で寝ているのに記念撮影もないしね~。

だから掲載したくても無いものは無い。
その代わり今日は文章が長い。お疲れ様です。

今日は写真は1枚だけなんだけど、明日からはまた写真が増えます。


人気blogランキングへ

banner2.gif










スポンサーサイト

Comment

No title

よっし~

私はそんなに立派では決してありません。
親の後継ぎも「成り行き」でそうなったに
すぎませんし、今でもそうした事が本当に
良かったのかどうか、思う事もしばしばです。

私も息子には陶芸をさせるつもりもありませんし
本人もその気はないでしょう。

兎にも角にも、今こうしている事は事実ですので
前を向いてやるしかありませんね。

2008.11.26 | 熊本[URL] | Edit

自営ということ

私の尊敬している人に「建具職人」がいらっしゃいます。彼も長男であり無口なお父様の言いつけでその道を継いだそうです。
儲からないが・・親父のプライドに沿ってもくもくと習い続けた結果、今ではこちらの建具職人の中ではNO1となりました。その彼も57歳・
彼は言います。
「俺は息子にはこの仕事を継がせない。」
彼の息子は30歳。サラリーマンです。
私が彼を尊敬しているのは、じっと我慢して親の言うことに従ってきたことです。
今の子には多分できないでしょう・・。
熊ちゃんはえらかったです。ほんと・

2008.11.26 | よっし~[URL] | Edit

No title

豚足さん

確かに長渕に似ていると言われている時代では
ありました。

・・・・っていうか・・・みんな長髪でして・・・
そして当時は私はストレートだったんですが
最近はクセが出てきまして、伸ばしても当時の
ようにはいきません。

・・・よって・・なぜか最近は山崎邦正になって
しまったんですよ。何で???とほほ

2008.11.26 | 熊本[URL] | Edit

No title

高校卒業直前くらいから
長渕剛さんに似ている気がします。
え~っと。。。今は山崎邦正さんでしたっけ^^;

2008.11.26 | 豚足♪[URL] | Edit

    
プロフィール

熊本栄司

Author:熊本栄司
陶芸家・熊本栄司

三重県四日市市在住。
陶芸ビエンナーレグランプリ。
朝日陶芸展 秀作賞・新人奨励賞。
日展など多数の公募展に入選。

岐阜県瑞穂市の市章をデザイン




カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -


ブログ内検索

最近のトラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。